ディフェンダーの常識を塗り替える新星、ミッキー・ファン・デ・フェン――トッテナムに現れた“加速する守備者”の革命
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オランダ伝統の進化形──ミッキー・ファン・デ・フェン、トッテナムの「新種」のセンターバック
トッテナム・ホットスパーにおいて、今季輝きを放つ存在がいます。 彼の名はミッキー・ファン・デ・フェン。 ディフェンダーでありながら、すでに6ゴールを挙げ、チームの得点王として名を刻んでいます。 特にチャンピオンズリーグ、FCコペンハーゲン戦の“あの”独走ゴールは、世界中のサッカーファンに衝撃を与えました。 ディフェンダーの枠を超え、スプリンターにも似た推進力で相手ゴールを切り裂く姿に、あなたはどう感じましたか?
ディフェンダーを超越した新しい才能「ファン・デ・フェン」
「守備をしながら、攻撃を夢見る」そんなディフェンダー像が、オランダには長く根付いてきました。 それは、今やファン・デ・フェンのような選手によって新たな進化を遂げています。 現オランダ代表監督ロナルド・クーマン──歴代守備陣最多253ゴールという偉大な記録保持者ですが、彼が持ち込んだ攻撃的なイマジネーションは、次世代にも確実に受け継がれています。
ファン・デ・フェンは、単なるリベロやビルドアップ要員ではありません。 「加速」──この言葉こそ、彼を表現するのにふさわしいでしょう。 ボール奪取から大胆に自ら運び出し、相手陣へ一直線に向かう姿はまるでウイングやフォワードのようです。 そのドリブルや推進力は、彼を「変異型のディフェンダー」と呼ばせるに十分です。
| 観点 | 従来型センターバック | ファン・デ・フェン | 継承/変化 |
|---|---|---|---|
| 役割像 | 堅実で献身的な最後の砦 | 自ら運び得点までするヒーロー | △ 変化 |
| 得点関与 | セットプレー中心で限定的 | シーズン6点で欧州5大リーグDF最多 | △ 変化 |
| スピード | 長身型は速さより高さ重視 | 1m93cmで37.38km/h記録 | △ 変化 |
| 持ち運び | ビルドアップの短いパス中心 | 9タッチで自陣から独走GKと1対1 | ◎ 飛躍 |
| 系譜 | オランダ伝統の攻撃的DF(クーマン253G) | その進化形を体現する存在 | ◎ 継承 |
チャンピオンズリーグを沸かせた“あのゴール”
2023年秋、トッテナムvsコペンハーゲン──。 自陣ペナルティエリア付近でボールを奪取したファン・デ・フェンは、迷いなく前を見据え、自分で勝負を仕掛けました。 9回のタッチ、相手を交わすドリブル、そしてゴールキーパーとの1対1。 究極的なフィニッシュでトッテナムに3点目をもたらします。 このゴールで、彼はシーズン6点目──本来その役割のフォワード陣をしのぎ、欧州5大リーグ最多得点のディフェンダーとなったのです。
- CBにも持ち運び9タッチの練習を課す — ボール奪取から前を向いて運ぶ訓練を守備者のメニューに加える
- スピード指標をDFにも適用する — 37.38km/hのような最速値を目標化し、長身DFでも加速を磨く環境を作る
- 判断の自由を与えるオランダ流を取り入れる — 「個人に自由と判断力を与える」育成方針で、DFにも攻撃参加の選択肢を残す
「メッシがセンターバックになったかのよう」──驚愕の比較
彼が目立つのはゴール数だけではありません。 持ち前のスピードも圧巻です。 なんと、37.38km/hを記録し、史上最速ディフェンダーの異名もついています。 長身(1m93cm)でありながら、相手の守備を切り裂くスプリントはまさに圧倒的。 マンチェスター・ユナイテッドやエヴァートンのファンは、ファン・デ・フェンがピッチを駆け上がる姿をただ息を呑んで見守るしかできませんでした。
コペンハーゲン戦終了後、指揮官のトーマス・フランクは「"C’était comme si Lionel Messi était devenu défenseur central"(まるでリオネル・メッシがセンターバックになったかのようだった)」と賛辞を贈りました。「リオネル・メッシなら守備でも攻撃でもどこか次元が違うプレーをやってのける」そんなイメージを、ファン・デ・フェンがディフェンダーの立場で体現したことになるでしょう。
ちなみに他の解説者は、トッテナムの盟友ソン・フンミンが2020年にバーンリー戦で決めた、Puskás賞(年間最優秀ゴール)にもなった歴史的ゴールと比較します。 守備から一気に駆け抜け、ワールドクラスの個人技でゴールを奪うシーンは確かに共通しています。 しかし、これが“センターバック”によるものだと想像してください──どれほど異次元だったか、お分かりいただけるでしょうか。
- 守備は地味ではないと知る — ファン・デ・フェンの独走ゴールを見て「DFでもヒーローになれる」と子どもに伝える
- 前を向いて運ぶ勇気を意識する — ボールを奪った瞬間に自分で運ぶ選択肢を持つことで、プレーの幅が広がる
- 速さは長身でも磨ける — 1m93cmで最速DFという事実は、体格を理由に加速を諦めない根拠になる
ディフェンダーはどう進化してきたのか?
読者のみなさんに、ひとつ問いかけたいことがあります。 サッカーにおいて「ディフェンダー」という役割にはどんな印象を持っているでしょうか? 「堅実で献身的、最後の砦」といったイメージでしょうか。 しかし、現代フットボールではディフェンダーでも得点し、試合を決定づける力が求められています。 オランダ代表の伝統、ヨハン・クライフの哲学──すべての選手が攻守両面で創造者であるべき、という考えが、今まさにファン・デ・フェンのような選手によって体現されているとも感じます。
彼の持ち味である推進力、加速力、そして完成度の高い決定力──これは卓越したトレーニングやDNAの結果であることは確かです。 けれど一方で、勇気を持って自ら挑んでみる「思い切りの良さ」にも胸を打たれます。 子どもたちにとって、彼は「守備は地味」ではなく、「チームのヒーロー」にもなれるお手本と言ってもいいでしょう。
トッテナムで輝くオランダの新星の源流
トッテナムにはこれまでも攻撃的なディフェンダーが在籍してきました。 でも、ファン・デ・フェンのように「得点でチームを引っぱる」選手は異色です。 この背景にはオランダの育成哲学、そして「個人に自由と判断力を与える」風土があるでしょう。 自分の得意なプレーを磨く中で、ファン・デ・フェンはディフェンスの再定義者となっています。
未来のディフェンダー像はどう変わるのか?
みなさんは、「将来、あなたがディフェンダーなら、ゴールを狙いたいと思いますか?」 ファン・デ・フェンのような選手が具体例を示すことで、サッカーのポジションにとらわれない夢や可能性を教えてくれているようです。 守備者であってもひとたびボールを持てば、自分で主役になれる──そんなメッセージが、このシーズンの彼の躍進には込められているのではないでしょうか。
彼の存在は、少年たちや指導者に新たな価値観を投げかけていることでしょう。 速さと高さ、なにより勇気と創造性──あなたがどのポジションであろうと、サッカーを楽しむ本質は変わらないはずです。
「夢を持ち、前へ進み続ければ、どんな役割もヒーローになれる」
「Football is simple, but it is difficult to play simple.(サッカーはシンプルだ。でも、シンプルにプレーするのは難しい)」──ヨハン・クライフのこの言葉が今ほど身に響く時代はありません。 ミッキー・ファン・デ・フェンが見せてくれるプレーは、サッカーの本当に大切な楽しさに改めて気づかせてくれます。
